就労支援B型事業所「毎日が夏休み。」を運営しています。
「今日は何もしたくないです」
利用者さんから、そんな言葉が出る日があります。
普通の職場であれば、
「仕事なんだから頑張ろう」
「少しだけでも作業しよう」
「せっかく来たんだから何かやろう」
と言われるかもしれません。
でも私たちは、必ずしもそうは考えていません。
「今日は何もしない」ことが、その人にとって必要な支援になる日もある。
そう考えています。
就労支援なのに「何もしない」でいいの?
就労継続支援B型は、障害や体調などの理由から一般企業で働くことが難しい方に、働く機会や生産活動の場を提供する障害福祉サービスです。
ですから、
「就労支援なのに仕事をしなくていいの?」
と思う方もいるでしょう。
もちろん、ずっと何もしなくていいという意味ではありません。
私たちが大切にしているのは、
「今日、作業をすること」と「これからも通い続けられること」のどちらが大切なのか。
という視点です。
今日無理をして3時間頑張った結果、明日から一週間来られなくなってしまう。
それなら今日は少し休んで、明日また来られるほうがいい場合もあります。
就労支援は、今日一日の作業量だけを見るものではありません。
その人の半年後、一年後、さらにその先まで考えて支援していくことが大切だと思っています。
「事業所に来た」だけでも大きな一歩
精神障害や発達障害、うつ病などを抱えている方の中には、朝起きることや外出すること、人がいる場所へ行くこと自体に大きなエネルギーが必要な方もいます。
そんな日に、
起きた。
着替えた。
家を出た。
そして事業所まで来た。
これだけでも、その人にとっては十分大きな一歩かもしれません。
私たちは、作業ができたかどうかだけで、その日の価値を決めたくありません。
「今日も来られたね」
そこから始めてもいいと思うのです。
何もしないことと「放っておくこと」は違う
ここは、とても大切です。
「何もしなくていいですよ」と言って放置することが支援なのではありません。
表情はどうだろう。
昨日より疲れていないだろうか。
眠れているだろうか。
何か嫌なことがあったのだろうか。
本人が話したそうなら話を聞く。
一人で過ごしたそうなら、必要以上に声をかけない。
作業ができそうになったら、簡単なものを提案してみる。
「何もしない」という選択肢を認めながら、その人の状態を見守る。
これも支援員の大切な仕事です。
「休んでもいい」が安心につながる
「絶対に仕事をしなければならない場所」
そう思うと、事業所へ行くこと自体が怖くなってしまう人もいます。
反対に、
「調子が悪い日は相談していい」
「できない日は休んでもいい」
「また明日からやればいい」
と思える場所なら、少し通いやすくなるかもしれません。
不思議なことに、
「やらなくてもいい」と思えるからこそ、「ちょっとやってみようかな」と思えることがあります。
安心できる環境は、人から意欲を奪うものではありません。
むしろ、自分から動き出すための土台になることがあります。
昨日できたことが、今日できるとは限らない
人の調子は毎日違います。
特に精神的な不調を抱えている場合、その波が大きくなることがあります。
昨日はパソコン作業を3時間できた。
だから今日も3時間できる。
そんな単純なものではありません。
昨日できたのに今日はできない。
それを本人が一番悔しく感じていることだってあります。
そこで周囲から、
「昨日はできたでしょ」
と言われたら、さらに苦しくなってしまうかもしれません。
私たちは、
昨日のその人と、今日のその人を必要以上に比べない。
その日の状態からスタートすることを大切にしています。
「何もしない日」が次の一歩につながることもある
今日は作業をしなかった。
でも、事業所には来た。
スタッフと少し話した。
昼食を食べた。
他の利用者さんと同じ空間で過ごした。
そして、
「また明日」
と言って帰った。
一見すると、「何もしていない一日」に見えるかもしれません。
でも本当にそうでしょうか。
生活リズムを守れた。
外出できた。
人と関われた。
安心できる場所で一日を過ごせた。
明日につながった。
そう考えれば、実はたくさんのことができています。
支援では、目に見える成果だけでは測れないものがあります。
頑張ることより「続けること」
私たち就労継続支援B型事業所「毎日が夏休み。」が大切にしたいのは、毎日100%頑張ることではありません。
30%の日があっていい。
10%の日もある。
そして時には、
0%の日があってもいい。
大切なのは、その0%を「失敗」にしないことです。
「今日は休む日だった」
それで終わればいい。
そして次の日に1%でも動けたら、それも立派な前進です。
働くことは短距離走ではありません。
これから何年、何十年と続いていくものだからこそ、無理をしすぎない方法を覚えることも「働くための力」の一つではないでしょうか。
「毎日が夏休み。」という名前に込めているもの
「毎日が夏休み。」
変わった名前のB型事業所だと思われるかもしれません。
でも、私たちは「何もしない場所」を作りたいわけではありません。
安心できる場所で、自分のペースを取り戻し、
「これならできそう」
「ちょっとやってみたい」
「明日も来てみよう」
そんな気持ちが自然に生まれる場所を目指しています。
仕事をする日があっていい。
たくさん頑張る日があっていい。
うまくいかない日もあっていい。
そして、
「今日は何もしない」と決める日があってもいい。
休むことまで含めて、自分に合った働き方を見つけていく。
それも、私たちが考える就労支援です。
まとめ|何もしない日も、未来につながっている
就労継続支援B型では、仕事の技術を身につけることだけが支援ではありません。
生活リズムを整えること。
人と同じ場所で過ごすこと。
自分の体調を知ること。
疲れたときに「疲れた」と言えること。
休むべきときに休めること。
そして、また一歩を踏み出すこと。
これらもすべて、働き続けるために必要な力だと思っています。
「今日は何もできなかった」
そんな日があっても大丈夫です。
今日休んだから、明日動けるかもしれない。
私たちは、その「明日」を一緒につくっていきたい。
就労継続支援B型事業所「毎日が夏休み。」は、そんな支援を大切にしています。
毎日が夏休み。
住所:千葉県野田市清水68
駒ビル3階2号室
電話番号:04-7197-3038
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