「社会復帰を目指しましょう」
福祉や医療、就労支援の現場では、よく使われる言葉です。前向きで、希望のある言葉として使われることも多いでしょう。
しかし、就労継続支援B型事業所「毎日が夏休み。」を運営する私たちは、「社会復帰」という言葉に少しだけ違和感があります。
なぜなら、その言葉を聞いた人が、
「今の自分は社会の外にいるのだろうか」
「働けない自分は、まだ社会の一員ではないのだろうか」
「元の状態に戻らなければいけないのだろうか」
と感じてしまうことがあるからです。
もちろん、「社会復帰」という言葉そのものを否定したいわけではありません。その言葉を目標にすることで、前向きになれる人もいます。
ただ、すべての人が同じ言葉に励まされるわけではありません。
働いていなくても、社会の一員です
病気や障害、家庭環境、人間関係など、さまざまな事情によって働くことが難しくなる場合があります。
朝起きることが難しい。
人が多い場所にいると疲れてしまう。
週5日の勤務を続けられない。
失敗することが怖くて、一歩を踏み出せない。
そのような状態にある人へ「早く社会復帰しなければ」と伝えると、励ましではなく、プレッシャーになることがあります。
しかし、一般企業で働いていないからといって、その人が社会から外れているわけではありません。
家族と暮らしていること、支援者と話すこと、病院へ通うこと、近所を散歩すること、好きなことを楽しむこと。
それらもすべて社会とのつながりです。
就職している人だけが社会の一員なのではありません。
生きている時点で、誰もがすでに社会の中にいます。
だからこそ私たちは、「社会へ戻る」というよりも、「自分に合った社会との関わり方を見つける」と考えたいのです。
元の自分に戻らなくてもいい
「復帰」には、以前の状態へ戻るという意味があります。
けれども、人生では必ずしも元の状態に戻ることが最善とは限りません。
以前と同じ働き方をすると、再び無理をしてしまうかもしれません。過去の生活に戻ろうとすることで、苦しくなる人もいるでしょう。
大切なのは、元に戻ることではなく、これからの自分に合った生活や働き方をつくることです。
週5日働けなくてもいい。
午前中だけの通所でもいい。
休みながら作業してもいい。
人と話さず、静かに過ごす日があってもいい。
以前とは違う生き方になったとしても、それは後退ではありません。
自分の体調や障害特性を知り、無理をしない方法を選べるようになることも、大切な成長です。
就労継続支援B型は「戻す場所」ではありません
就労継続支援B型は、障害や体調などの理由から、一般企業で働くことが難しい人が、自分のペースで作業や社会参加に取り組める福祉サービスです。
しかし、B型事業所は、全員を同じ場所へ向かわせるための場所ではありません。
一般就労を目指す人もいます。
生活リズムを整えたい人もいます。
自宅以外に安心して過ごせる場所が欲しい人もいます。
仲間との交流を楽しみにしている人もいます。
少しでも工賃を得たい人もいます。
目指すものは、一人ひとり違っていて当然です。
一般就労だけを「成功」とするのではなく、本人が望む生活に近づいていくことを大切にしたいと考えています。
昨日より少し長く過ごせた。
初めて自分からあいさつができた。
苦手な作業に挑戦できた。
体調が悪いことを職員へ伝えられた。
無理をする前に休めた。
こうした小さな変化も、その人にとっては大きな一歩です。
「社会復帰」よりも「自分らしい生活」へ
就労継続支援B型事業所「毎日が夏休み。」では、利用者さんを決められた形へ戻すのではなく、その人に合う働き方を一緒に探すことを大切にしています。
パソコン作業、EC物販、古着の検品、内職、ミシンなど、複数の作業を用意しているのも、一人ひとりの得意なことや体調が違うからです。
作業を頑張れる日もあれば、思うように取り組めない日もあります。
そんな日は、少し休んでもいいのです。
「今日は何もしない」という選択が、明日につながることもあります。
大切なのは、支援者が考える正解を押しつけることではありません。本人がどのような生活を望んでいるのか、何に困っているのか、何なら安心して取り組めるのかを一緒に考えることです。
人生は、誰かが決めたゴールへ戻る競争ではない
「普通に働かなければならない」
「早く元気にならなければならない」
「周りと同じようにできなければならない」
そのような思いに苦しんでいる人は少なくありません。
けれども、人生の進み方は一つではありません。
立ち止まる時間があってもいい。
遠回りをしてもいい。
目標が途中で変わってもいい。
今は目標を決められなくてもいい。
社会復帰という言葉が苦しく感じるなら、無理にその言葉を目標にしなくても大丈夫です。
すでに社会の中で生きている自分を否定せず、これからどのように社会と関わっていきたいのかを、ゆっくり考えていけばよいのだと思います。
まずは「戻る」のではなく「来てみる」から
私たちは、「社会復帰してください」と急かす事業所ではありません。
まずは外へ出てみる。
安心できる場所で過ごしてみる。
興味のある作業を少し体験してみる。
誰かと同じ時間を共有してみる。
そこから始めれば十分です。
就労継続支援B型事業所「毎日が夏休み。」は、千葉県野田市を中心に、流山市や柏市周辺にお住まいの方からのご相談にも対応しています。
「今の自分でも利用できるだろうか」
「働くことに自信がない」
「週5日は通えない」
「まずは見学だけしてみたい」
そのような方も、どうぞ気軽にご相談ください。
社会へ戻るためではなく、自分らしい生活を見つけるために。
一人ひとりに合った新しい一歩を、一緒に考えていきます。
毎日が夏休み。
住所:千葉県野田市清水68
駒ビル3階2号室
電話番号:04-7197-3038
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